娯楽と浪費と有益

これ楽しいけど、続けた先になにかある? ゲームに没頭し、1000時間を超えた時にふと過る自問。かつてMMO廃人を経験し、無限労働という単語を知り、それでも没頭した過去がある。MMOの場合、基本何も残らない。いや、優良ゲームであったり、トレンドであれば、アカウントをお金に変えることができることがある。ゲーム中で得たアイテムを現金化できるRMTなんて言葉も流行したような。だが、現金化できるにしても、実は時給換算すると500円以下なんてことはざらで、そもそもお金目的なら、違う方法の方が早い。コンビニでバイトした方が効率が良い。話を戻して、娯楽の先に残るものがあるのかないのかが、今回のテーマだ。よくあるテーマではあるが、「2.5次元の誘惑」では、このテーマが深く語られていた。ジャンプ+で驚くほど無料で読めるので、ぜひ読んでみて欲しい。

オタク・コスプレ・ハーレムの要素が強い作品だが、画力だけでなく劇中のメンタルロジックの描写にも、ぜひ注目していただきたい。楽しいだけでは、ダメなのでは。無駄なのではないかー、の自問に見事な解を示している。実際にどう語られているのかは、実際に読んでいただきたいが、結論として、楽しいことにムダなんて存在しない!と強く、背中を押してくれる話がある。人は、何かに没頭して良い。

ゲームなどに没頭した時間を資格勉強に換算すると、弁護士も受かっていた! なんてことをいう人もいるが、それはひどい。だって、勉強にそんなに没頭できるわけない。それは、睡眠時間を勉強時間に当てることがムリなように、そもそもの時間軸が破綻している。置き換えられないので、注意してほしい。二度と言わないでほしい。でも確かに没頭して何が残るかはやっぱり考えてしまうもので、何が有意義なんだろうかーと一人検討。その経験や思い出はやっぱりプライスレスで、それだけ没頭できた時間というだけで価値があるように思える。その上で、自分に残るものが多いものを挙げるならば、ヒューマンスキルではないだろうか。ゲームへの没頭がムダとされがちな理由は、そのスキルに転用先がないように思われるからだ。例えば、スーパーマリオをやりこみ続け、超絶テクニックを身に着けたとして、なんの役に立つのか。と、考える人も多いことでしょう。実は、ちゃんと、様々なシーンで役立つんだと思うんです。まずは、とにかくやりこむ鉄の意思の修練。不可能と思っていたステージをクリアできた成功体験。努力が実を結ぶ快感。これは万事に転用が可能だ。そして何より、1つうまいゲームがあると、別ゲームもうまくなる。おそらくフレームでの操作が身に染みるというか、ゲームという共通の「操作」への理解度が高まるのではなかろうか。

ハードルはどこにあるか、自分に足りないものはなにか、何ができればクリアできるのか。ゲームというデジタルだからこそ、完全に同一の環境で繰り返しトライすることで見えてくる成功への道。そしてこれは、現実社会でも同じことが言えるのではないだろうか。クリア条件は何か、クリアするためのハードルは何か、そのために必要なスキルは? スキルを身に着けるためには? と、最終着地点を見つけ、クリアまでのルートを見つけ、トライを続ける。もしかしたら、ゲームは現実での成功のためのトレーニングなのかもしれない。

つまり、スプラトゥーン3にいくら時間を使っても、それは自分のためであり、未来への投資になる。なので、みんなもエイム磨いていこうぜ!

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